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順調に育っているからなのか。 娘は最近我が儘放題である。 と言ってもまだ口がきけるわけでもなく、機嫌が良ければ騒ぎ、不機嫌になればやはり騒ぐ。 どちらにしても騒ぎ立てるので、なかなかにして厄介である。 最も我が儘極まるのは食事である。 嫁が口元にスプーンを持っていっても、拒否するように手ではたき落とす。 お茶を持っていってもやはりはたき落とす。 大暴れし放題である。 嫁の頭の中では「どうしてこの子は食べてくれないんだろう」とか、そんな悲観的な何某がもぞもぞと這い回っているのではないだろうか。 それが強いストレスになっていなければ良いが、もしかしたら再び落ち込んでしまうのではないかと私も戦々恐々だ。 そう言うモノなのだ、と割り切ってくれればいいが、他ならぬ我が子の事である。 食わねばその後に諸々響く事もあるだろうと、心配が頭の中を駆け抜けて、なかなか割り切れないのではないか。 初めての子であるから、色々と手をかけるのは仕方ない事だとは思うが。 ここ最近は寝付いてくれるのにもなかなか苦労をしているようだ。 まるで他人事のような言い方であるが、私が側にいても寝かしつける事は出来ないので、どうしても嫁に頼らざるを得ない。 3ヶ月程前ならば強引に寝かしつける事も出来たのだが。 現在では嫁が側にいなければ不安がって泣き叫ぶ。 娘に「我慢しろ」と言う意味を込めて強引に寝かしつける事も出来なくはないかも知れないが、「子供の頃に思い切り甘えられなかった子供は、成長に従って何たらかんたら」と嫁が言う為、割り切ってそれを行う事も出来ない状況にある。 現在の苦労は未来への投資といった所なのだろうけれど、無理な投資は自らを滅ぼしてしまう事もあるのだ。 それが心配でならない。 子供だまし、と言う言葉がある。 見え透いた企みとかそんな事を意味する言葉だ。 しかしその相手が子供ならば、文字通り言葉通り、どんな浅はかなやり方であっても成功する。 娘はカップ状の玩具で作ったタワーを見ると、どうしても壊したくなる衝動に駆られるようで、余程泣きわめいていない限りはタワーを見た瞬間、泣いていてもそちらへと向かい破壊する。 その後はカップをひとしきりいじり、遊ぶ。 今朝の事だ。 嫁と手を繋ぎ、ご機嫌で歩く練習をしていた娘ではあるが、嫁が手を離すと泣きわめいてしまう。 これでは嫁は諸々の作業を行う事が出来ない。 そこで私は嫁に対し、「タワーを作って破壊している間に向こうの部屋に行くべき」と指示をした。 案の定それは上手くいき、娘はカップに気を取られ、嫁が部屋からいなくなっても一人で遊び続けていた。 子供だましの策でも、相手が赤子なら十分に通用する。 これらの方法を生かしてもう少し嫁の負担を減らしてやる事は出来ないだろうか。 いや、考えてみたモノの所詮は子供だましか。 きっとしばらく遊んだ後、嫁の姿が見えなければ何だかんだと泣きわめくだろう。 私がいくら側にいようと、こればかりは母親に頼らなければ解決を成す事は出来そうにない。 父親がいくら子育てに協力しようとも、肝心の娘本人に頼られなければ何の意味もないのだ。 もっと娘との接点を増やせば少しは頼られるようになるのではないか? と考えたのならそれは考えが浅い。 いや、青いと言うべきか。 人間使える時間は有限である。 現在の社会において、子供の為だけに全てを投げ出す事など出来ないのだ。 娘に対して私に出来る事は限りなく少ない。 ならば少しでも嫁に対して出来る事を成すべきだろう。 しかし人間怠惰なモノで、頭では分かっていても、実践するとなるとなかなかだらけてしまう。 何だかんだと嫁に頼ってしまう。 出来た人間になるのはほど遠い話だ。 最も、出来すぎた人間と言うのはきっと、実に魅力のないモノだと私は思うけどね。 物事の価値は、困難である事をやろうとする姿にこそ現れるモノだと思うから。
by unnyo8739
| 2010-01-25 17:21
| 娘観察日記。
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