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そんなわけで正月早々急遽入院してしまった私なのだけれども。 入院に至るまでがまた恐ろしい道のりであった。 素直に救急車両を呼べば良かったのかもしれないが、無駄に遠慮がちな私はタクシーを呼び病院へと向かった。 ここ最近のどうしようもない理由で呼び出される救急車両の話を聞いていると、本当に119番に電話するのに気が引けてしまう。 税金を払っているのだからこんな時くらいレスキューな人々にも役立って貰うべきだろうとも思うべきだったのかもしれないが、既にタクシーを呼んだ後に思いついても、それは思いつくだけ無駄である。 ちなみに我ながら信じられない事なのだけれども、タクシーまでも、タクシーから降りて病院までの数メートルも、自分の足で歩いていった。 ぶっちゃけあり得ない。 そして病院の中へ入ってみると、まあ居るわ居るわの人の山。 正月中の緊急指定病院だから仕方がないのかもしれないが、明らかに私の方が緊急度数は上である事は間違いない状況。 病院はサロンじゃねえ、爺婆は家帰って茶でも啜ってろ。 このときばかりは本気でそう思った。 受付のカウンターに倒れ込むようにして飛び込んだ私なのだけれども。 正直座る事も立っている事も非常に辛い状況であり、とっととベッドを貸せと言うオーラを思い切り放ってやった。 腰痛を患った事のある人なら分かると思うのだけれども、本当にどうしようもなく辛いのだ。 あなたはぎっくり腰の経験があるだろうか? あるのなら非常に話は早い。 私はアレがこの時点で三日続けて現在進行中であり、そして回復の兆しは丸でない状況なのだ。 「そこのベンチで座ってお待ち下さい」 「無理、座るの無理、座るくらいならまだ立ってる方がマシ」 どうしようもない発言だが、本当にそんな事を言った私。 そしてベッドが空くまでほんとに立って待った私。 実際には直立不動なんて無理なわけで、階段の手すりに上半身の筋肉のみでつかまって、必死に時間が過ぎるのを耐え続けるという感じだった訳なんだけれど。 どれくらいの時間待たされたのか分からないけど、まさに拷問獄門状態であった。 ちょっとくらいの骨折ならば、残らず皆家で治せ。 おーだーりーん。 死ねよのーたりーん。 痛みに耐えながら殺意を振りまく階段の手すりに張り付いた黒いコートの男。 それが私だ。 で。 いよいよ診察を受けた訳なんだけれども。 「入院した方が良いんじゃないかな」 「むしろ入院した方が良いでしょう」 と医師は言う。 ぶっちゃけここで断っておけば良かったのだけれども、私はあまりの痛みに耐えかねて、何の考えも無しに「yes」と答えた。 入院しておけば痛み止めとかも出せるし、等という甘言に乗ってしまったのだ。 これが後に私に大いなる厄災をもたらすとも知らずに。 そんなわけで。 いくつかの検査の後、ストレッチャーに乗せられ病室まで運搬される私。 宇わぁ、私本物の病人みたい。 いや、実際病人だよ畜生。 丁度病室に入った時間が昼頃だったので、早速病院で栄養食を食う事になった。 病院の食事だからどうせ大した物でないだろうなあと思っていたのだけれども、これが意外と美味かった。 薄味だけど。 こう言うとき好き嫌いのほとんど無い自分に感謝できる。 とりあえずゲテモノ的なモノではない限り、大抵美味しく食う事が出来るというのは、誇るべきスキルであると断言する事が出来る。 異論は聞かない。
by unnyo8739
| 2009-01-23 12:24
| 日誌叙情駄文
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