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とりあえず紳士になりたいと思う。 というと、あまりにあまりな話で、意味も何も分からないので、もっとくだけていうと。 上品で落ち着いて、その中で粋な人間になりたい。 やっぱり人間品性は重要だ。 色の白いは七難隠すと言うが、根に仕込まれた品位も、 そのまま人間の欠点を補ってくれるものになると思う。 例えばちょっと頭が弱いという欠点を抱えているとしても、 物腰が優雅で上品であれば、それなりに知性を感じて見えるものなのだ。 本当のところは、その人の個性がじかに現われるところだろうから、 一概に言えるわけではないのだろうが、それでも下品であるよりは上品である方が、 はるかにマシである事は間違いないと思う。 さて。 品位と言うのは、すなわち人間性であると思う。 丁寧な言葉や、テーブルマナーのそれをマスターしているからと言って、 それが上品であるとは限らない。 別に私は儒教を学んでいるわけではないが、人を敬い、 自分を高める事に務める事こそが、品位そのものであると思う。 人を見下すような人間は、それすなわち下品そのものなのである。 だからと言って、人にへりくだるような人間も下品だ。 品位とは、あくまで作法などといった形式そのものを指すのではないのである。 ところで、私の考える品位を基準として、世の中を見てみると、 大分下品な人が増えた気がしてならない。 他廃的で自己中心的な人間や、他者を否定する事を前提に、自分を高めて見せようとする人間。 果ては、人の傷つく様を見て、あるいは自ら人を傷つけて、 ストレスの発散と言うような、下品と言うよりも外道な人間が横行しているようにも見える。 それは本当に極少数、下手をすればフィクションの域に達するほど、 本当に限られた範囲の世界であるものの、それらは本当に現実に存在してしまっている。 今と言う時代は、何とも悲しい時代なのである。 故に私は人間の好みを問われたとき、「上品な人間」と答える。 果たして自分がその上品な人間に該当するかも定かではないのに、 思い切りはっきりと断言するのである。 ある種私の方が下品な気がしてきた。 どうもこうも、世の中の流れは難しい。
by unnyo8739
| 2006-04-10 01:41
| 日誌叙情駄文
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