|
魔王だの勇者だの、魔物だのなんだのとあるが。 以前から話したことであるけれども、同じ概念を幽するものであるならば、種族としての差があるだけで、単に人間として扱うことが出来る。 化け物とは即ち、全く違う概念の元にある存在でなくてはならない。 それは地球にある生物としての本能を超えた先にある、未知たる概念である事が何より重要となる。 人の概念に近くなった時点で、それは化け物ではなく既に人であるのだ、最早化け物ではないのだ。 化け物は人ではないから化け物なのだ。 それは肉体的な意味ではなく、概念と精神の違いによって表されなければならない。 だがその存在を人間は作る事が出来ない。 それは基準とする自身が化け物ではなく、人であるからだ。 人は人の概念を超えることが出来ないのだ。 微塵の容赦もなく人を殺すことが出来るとか、人をただの食料としてしかみなしていないとか、様々な方法で化け物を作ろうとする。 だが、やはり基準に人がある。 人が恐怖を感じる存在を化け物と定義しているに過ぎない。 人を虫程度にしか見ていない、などというのは、同じ人間ですらあり得る、程度の低い行為に過ぎないのだ。 化け物はもっと純然として化け物、理解の範疇を超えた存在でなくてはならないのだ。 意味が分からない、理由が分からない、どうしてそうなるのか分からない。 未知、不可思議、不条理。 かつてそれを人は化け物と、妖怪と呼んだ。 だがそうなのだ。 それが本質なのだ。 人からしてナンセンスの塊。 だがそこに何かしらの理念がある。 それこそが化け物の真の姿なのである。 なので。 とりあえず魔王を可愛くして、変にギャップ萌えを作ろうとするのは、まあ可愛いんだけど、何か違うと思う。 だからといって、獣のような存在を出して「化け物です」と言うのも、やはり違うと思う。 ならば結局何が化け物なのか。 考えた末に達したのは、既に自分と違う存在でありつつ身近にある。 結局は人間が化け物なのではないかと思えた。 上記に書いたことから、人間から離れられない存在に化け物と呼称するのはナンセンスだが、結局は化け物を化け物と認識するのは人間なのだ。 人間が化け物と思えば、それはいかなるものであっても化け物なのだ。 しかしそうなると思う事がある。 私は、果たして。 他人から見て化け物なのか、それとも人間なのか。 私はきちんと人間を演じているのだろうか。 それとも所謂人でなしなのだろうか。 私は、私を認識できない。
by unnyo8739
| 2018-10-14 15:00
| 日誌叙情駄文
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||