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そんなわけで、ゴールデンウィークである。 今回のそれは、ゴールデンというには、多少しょっぱいが、 それでも連休を取ることが出来た人は、すばらしき連休となっているに違いない。 私は明日、5月2日は仕事である。 ゴールデンから、カッパーウィークくらいに改めるべきだろう。 そのような不満をはらみつつも、せっかくの連休。 はたしてどう使うべきか考える。誰かしら友達と遊びにいくもよし。 ひたすら引きこもりてゲームに興じるもよし、趣味に没頭し帰ってこないもよし。 さあ、どうしようか。 考えた末、今回は久しぶりに田舎に帰ってみることとした。 いやはや、いったい最後に帰ったのはいつだっただろうか。 遠く思い出せないほどに帰省していないことに気がついた私。 ああ、たまには親孝行も悪くないだろう。 そんなわけで、私は我が里、愛媛に向けて旅立ったのである。 しかし流石にGWだ。愛媛に帰るには、陸路空路とあるのだが、 陸路を使うと、半日ほどかかってしまう。 私は実家にてゆっくりしたいのであって、決して列車での旅を満喫したいわけではない。 陸路を選ぶ理由はない。すると空路しかないが、 予想通り予約でいっぱいとなっているではないか。 ああ、困った、里帰りをしようにも、足がなければどうもこうもならない。 いきなり今回のミッションは終了なのだろうか。 と思っていたら、29日の夜の便が空いているではないか。 最終とその前の便に空席があるのである。 これを逃す私ではない、早速ネットにて予約を済ませ、 空港にてチケットを買うだけですむようにしておいた。準備は万端である。 そして29日、旅立ちの日。友人らに、件の事故もあるからと 気をつけるよう言われながら出発。飛行機の時間は16:55。 空港までは、約小一時間。 家を出発した時間は、16:00。 あれ? 冷や汗をかく。あれ、何でだろう、準備は完璧だったはずなのに。 思考は停止しつつも電車に乗り込む。 最悪の状況が脳裏をよぎるが、必死でそれに目をそむける。 見事に予約の便を乗り逃す。こんな失態、親には言えぬ。 飛行機を乗り逃すなんて、そうそうあることではない。 と、いいたいが、私が飛行機を乗り逃すのは、これで6回目だ。 我ながらありえない。 このままではいけない、途方に暮れる私。どうしようか、どうしようか。 一筋の望みを託して、最終の飛行機のチケットが取れないか、受付にて問うてみる。 「あ、大丈夫ですねー」 あんだってええええ!拾う神あれば捨てる神あり、あれ?逆? いや、そんなことはどうでもいい、私は愛媛に帰ることが出来るのだ! 即座に手続きをすませ、チケットを購入する。 次の便は18:50であったが、贅沢など言っていられない。 携帯電話を取り出して、実家に電話をする。 「あ、この前の飛行機の時間、私の勘違いだったわ、うんうん、遅れるけど帰るよ」 私だってプライドくらいあるのだ。 飛行機は飛んでいく。私は窓側の席を取ることが出来た。 窓の外には明るい、一つの光の球が見える。あれは月だろうか。 飛行機より見る月もなかなか風流だ。 私は窓枠に肘をついた。ああ、眼下に見える町並みもあって実に美しい。 月もずっと見えているし…? 月と思っていたのは、飛行機の翼についていたライトであった。 光も風流を感じるうちが華か。
by unnyo8739
| 2005-05-01 23:16
| 日誌叙情駄文
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Comments(2)
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