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昔私が小学生の頃、朝礼だか何かで校長がこんな言葉を言ったのを覚えている。 「一月往ぬる、二月逃げる、三月去ると言う言葉がありまして」 往ぬると言うのは恐らく方言だろう、帰るとかそう言う言葉を意味する。 簡単にまとめると、一月二月三月はあっという間に過ぎ去っていくと、そんな話である。 実際この三ヶ月はあっという間に過ぎ去っていくイメージがある。 それは学生生活においての話限定なのかも知れないが、実際私はそう感じるのだからきっとそう言うモノなのだと判断する。 と言う事は。 娘の成長もそれだけあっという間に過ぎていくという意味にも取る事が出来るわけで。 先日予防接種の為に病院に行った際、同年代と思しき子供の姿を見たのだけれど、うち何人かは既に駆け回るという言葉がしっくり当てはまる程軽快に歩いてのけていた。 娘も近いうちにそうなるのだろうと思うと楽しみである反面、今の姿が実はとても貴重な物なのではないかと思えてくる。 少しでも今の姿を記録して置くべきだろうか。 幸いにも記憶媒体は進化し、ほとんど劣化しない物へと変わっている事だし。 今の時代、記録は鮮明に残り、思い出だけが褪せていく。 むしろその方が美しいのかも知れない。 加えて。 三月に引っ越しという予定であったにも関わらず、予想外に引っ越しの時期が早まってしまったわけだが。 引っ越し引っ越しと言っても今回は同じ市内への移転である。 さほど費用もかからないだろうと信じたいが、それでもやはりいくらかの費用が必要となる。 お金がないというのに。 とりあえず明日、見積もりを要請したのだが、電話応対をしたオペレーターの態度はあまり褒められた物ではなかった。 正直軽くイラッとしたが、しかし。 オペレーターが実際に引っ越し業務をするわけでもないだろうし、軽く受け流す事にする。 何かにつけてイライラしていては人間精神がもたないのだ。 果たしてどれくらいの金額を提示されるだろう。 同じ市内であるし、せめて5万円くらいに治まってくれれば上々なのだが。 まあ。 同じ市内であるのなら自分で準備をするという方法もあるわけだけれど。 恐らく、いや、確実にその方が安く済む。 でも私、腰が弱い状態だし、ついでに押しの弱い人間であるからなかなか人手を用意するにも苦なのだ。 ああ、弱気弱気。 それは置いておいて。 新居に移る際、どうせなら電化製品も新調したいと考えていたりする。 掃除機にしても洗濯機にしても、まだ動くんだけれど、かなりの型落ちだ。 思い切って色々買い換えたい。 お金がないけど。 が。 そう思う反面、私の芯にある貧乏性がむくむくと顔を持ち上げてきて、「まだ動くなら最後の最後まで使うべきでしょう? いつからそんな贅沢な人間になったんだ?」と問い詰めてくる。 確かにその通りであるとは思う。 私はこういう際、無駄に物に対しても情を注いでしまう人間であるから、「まだ働ける彼らを無碍にする事は出来ぬだろう」とか、そんな考えまでもが脳内を走り回っている。 物言えぬ物として生まれた彼らを最期まで見届ける。 これもまた信仰であると言われたならば、私はそれに従わざるを得ない。 生まれつつある付喪神を、哀しい百鬼夜行に送り出すわけにはいかないのだ。 いや、単純にお金が無いとも言い換える事が出来るんだけど。 ううむ、何でお金ってあっという間に消えてしまうん?
by unnyo8739
| 2010-01-29 13:47
| 娘観察日記。
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