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家に帰ってからどうも身体が重い。 そういえば目も何だかしぱしぱとしているし、頭痛がしているようにも感じる。 熱を測ってみたら案の定。 どうやら私は風邪を引いてしまったようだ。 ここのところ急に寒くなってきて、季節の変わり目に弱い私はその気圧の差にやられてしまったのだろう。 咳こそ出ないモノの、感じる身体の重さは不愉快である事極まりない。 布団に身体を預けてみる。 全身が溶け出して布団の染みになっていくような感覚がした。 身体が眠れと言っている。 食事の用意がされたモノのあまり身体はそれを求めていない。 胃が重い。 しかし食べる。 五穀豊穣の神様に申し訳が立たないから、とか作ってくれた嫁にも悪いからとか、理由は諸々にあるけれど、失った体力を取り戻すにはやはり食べる事が必要なのだ。 食後に薬を飲む。 解熱剤と胃薬。 あまり薬を飲むのは好きではない。 面倒くさいからだ。 小指の爪ほどの大きさしかない錠剤二つ飲み込むのに面倒くさいと感じるのもどうかと思うが、余程身体が疲れているモノと判断する。 このまま寝てしまおうか。 そう思うも何となくそれは憚られて、結局いつものようにパソコンの前に寝転がる。 適当にニュースを読み流す。 刻々と時間が過ぎていく。 風邪を引いていても引いていなくても、結局やっている事はいつも通り。 そのうち薬が効いてきたのか、重かった頭が幾分か軽くなってきた事を感じる。 けれども腹の調子は相変わらずよくないようで、二、三度トイレへと駆け込んだ。 相変わらず自分の身体は下しやすいように出来ている。 唐突に携帯が振動した。 相手は来月結婚式を控えている友人。 どうやらその準備確認の為に電話をかけたらしい。 メールで済む程度の短い話だったけれど、それでも無駄に話を引き延ばそうとする自分がいる事に気がつく。 改めて自分が電話好きなのだなと実感するが、そこは流石に風邪を引いている状態。 適当に切り上げ、再びパソコンの前に寝転がる。 風邪を引いている時は、普通感覚は鈍るモノなのではないだろうか。 けれど私の感覚は妙に研ぎ澄まされて、窓の外を走る車の音がやたらうるさく感じた。 身体が弱っているが故に、危機感知能力が通常よりも働いているのだ。 だから外の喧噪をいつも以上にやかましく感じるのだ。 そんな風に思いながら再びニュースを読み流す。 依存性というのは恐ろしいモノで、こんな状態でも煙草を吸いたくなる。 禁煙したいなと何度も思うのに、結局それが叶わない自分は意志薄弱なのだろうか。 浮かんでいるような感覚の身体を筋力によってたたき起こし、いつものようにベランダへと出た。 風が強い。 思わずぶるりと震えてしまう。 けれども結局咥えたそれに火をつけて、数分間佇む。 何とも滑稽。 気がついたら時刻は0時を回っていた。 何だかんだといつも通り。 そう言えばまだ風呂に入っていなかったが、何だか色々と面倒くさくなってしまい、身体を拭くだけに止めて寝た。 娘とあまり触れあえなかったのが寂しい。
by unnyo8739
| 2009-10-20 11:38
| 日誌叙情駄文
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