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翌日。 義母に駅まで送ってもらい、義姉の見送りを経て東京へと向かう。 嫁は13時より品川で友人らと待ち合わせがあるらしい。 しかし私には特に予定がない。とりあえずどうしよう。 また品川で時間を潰すのも馬鹿らしいので、とりあえず渋谷に行ってみることにした。 久しぶりに訪れた渋谷であったけれども、この帰ってきた感はなんだろう。 18の時に東京へと出てきて、思えばもう10年。 あの頃の少年は今、心だけが少年という存在に成り果てた。 人は変わっていく。街も変わっていく。変わらないのは何一つ無く、 それでも不変と信じたいのは、私のおじいさんがくれた、初めてのキャンディー。 その味は甘くてクリーミーで、こんな素晴らしいキャンディーをもらえる私は、 きっと特別な存在なのだと感じました。 今では、私がおじいさん。 孫にあげるのは、もちろんヴェルタースオリジナル。 なぜなら、彼もまた特別な存在だからです。 そんなことより渋谷に着いたが全くあてがないぜ! 仕方がないので、マッサージ屋へ行くことにした。 エロいマッサージではない。どうせ時間も余ってるしと肩こりの解消でもしようと思ったのだ。 しかし、その後の予定はまるでない。誰かしら暇人は居ないか。 そう思った私は一人の友人が渋谷の方にいるという事実を思い出した。 これからマッサージを受けようという状態ではあったが、早速メールしてみる。 「え、今渋谷なの? じゃあ今ちょっと品川だけど後で会おうよ!」 暇人ゲットだぜ! とりあえずマッサージを受けながら小一時間ほど寝た。 彼とはドンキホーテの前で待ち合わせることにした。 彼はFF11内の友人であり、何度か電話で話したことはあるモノの、 実際に会ったことはない。 今日日ネット社会の闇だのなんだのと言われている中で、 こんな風にゲーム内での関係しかない物同士が現実に会うと言うことに関して、 やれ不用心だのなんだのとの意見も聞こえなくもない。 確かに世の中にはそういった繋がりを利用して、人を陥れようとするような輩もいるだろう。 けれども、人が人と知り合うきっかけの形が変わっただけで、 実際の所友人の輪を広げる手法は、今も昔も変わっていないのではないか。 むしろ飲み屋でたまたま意気投合、などという話の方が遙かに不用心だ。 酒が入った、極めて無防備な状態で、見知らぬ人と話をする。 そちらの方が怖い。 「初めましてー? とりあえずどっかでお茶でもしようよー」 現れたのは、その辺に転がってそうな輩であり、 所謂物凄く濃いタイプの人間であるようには見えない。 話し方も人なつこさを感じ、特に嫌悪感を感じるようなモノではない。 しかし、話の内容はかなりディープであり、触れ方に困る話も幾ばくか。 といっても、ほとんどがFF11についての話であったので、 それほど何として思うこともなかったのだが。 「あ、じゃあこの辺にFFやってる部屋があるんだけど行く?」 どういう話の流れであったか忘れたけれども、このような誘いがあったので乗る。 むしろ私が「行くから案内しやがれ」と言ったような記憶もあるような無いような。 けれども、そんな話はそれほど重要でもないので割愛する。 渋谷のとある奥地にその部屋はあった。 早速あがらせてもらい、ゲームをプレイしたりする様を見ていたのだが。 「いやー、いつもここでプレイしてるんだけど、僕パソコンに疎くてさー」 「とりあえずニコ動の動画保存の仕方教えてー」 「FF11のPOL起動させたとき全画面になるの何とかしてー」 「あ、ところで靴下持って行かない? 色々あるんだけど」 「この部屋で動画撮って、ニコ動に上げたら1分で削除されちゃったよー」 何だか色々と注文をされる。 とりあえず私の出来る範囲でやれることをやっておいたが、 いちいち挙動が面白いので、面倒くさいという感覚はなかった。 16時から予定があると伝えておいたのだが、結局17時まで居座ってしまう。 16時というのは、嫁が私に連絡を入れてくるであろう時間のことであったのだが、 それがしばらく遅れたことも、17時という時間までお邪魔した要因である。 だらだらと喋っているうちに嫁からメール。 そろそろ帰るわーと告げたのだが。 途中まで見送ってもらい、挙げ句に土産を買ってもらう。 そういえば写真とか撮っておくべきだったか。 もらったのはLUSHっていうお店の入浴剤。 お湯に入れると花とかが出たりするらしい。 どうもありがとう。 で、話は飛んで、つい先日それを使ったんだけれども。 嫁「くせー」 私「くせー」 私達夫婦は香系の代物が苦手のようだ。 それでもとりあえず浸かってみた。 まずは嫁から。 しばらくして風呂から出てきた嫁が一言。 嫁「これ、リラックスできないわー」 私「何で」 嫁「掃除のことを考えたら気が気でなくて」 私「まじっすか、ちょっと私も入るお」 私「これ掃除どうするんだおー!」 ごめんね、せっかくのお土産なのに、すげえ扱いがこんなのでごめんね;;
by unnyo8739
| 2007-10-16 11:18
| 日誌叙情駄文
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Comments(2)
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