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日本人の美徳として、「相手を察する」というものがある。 相手の顔や言動を見て、その人の考えを読み取るというものだ。 これは自分が相手の気持ちになって考えることによって、 初めて効果を得られるわけである。 しかしそれは直に相手と向き合っていればこそ出来る事柄であろう。 携帯でのメールであるとかチャットなどでは、 しっかりと伝えたい事を伝えなければならない。 黙っていてると、相手は自分が何を考えているのかわからなくなり、 時に不安になったり、または不機嫌になったりする。 考え事をしてるから、続きの文章を打つのに手間取った、 などと言うのは言い訳にはならない。 その旨を相手に伝えなければ、ずっと相手は貴方の事を 不安に、もしくは不満に思い続けるだろう。 しかし、最近は直に向き合っていても、 このような現象が起こるようになった気がする。 黙ってしまいう人々は、大抵口を揃えてこう言う。 「私が~~で~~と思っているのに、どうしてこいつはわからないんだ」 思わず呆然としてしまう。 超能力者であるならば、それを何とか当てることが出来るかもしれない。 しかし、私他大多数の人間は超能力者でもなんでもない、普通の人間である。 伝えてもらわなければ、それを察することは難しいと感じる。 私はFF11というゲームをやっているのだが、ラヴァーもまたそのゲームをプレイしている。 ある日、ラヴァーがそのゲームについてこんな愚痴をこぼした。 「○○さんが、~~すればいいのに、ちっともそうしないんだよ」 私はこう答えた。 「じゃあどうして~~してもらうように言わないの?」 日本人は、衝突を恐れる傾向があり、例えストレスを受けていたとしても、 それを溜め込んでいる人は、かなり多いのではないだろうか。 FF11こには北米のプレイヤーも沢山接続している。 私は英語がさほど得意ではないので、彼らが正確に何を言っているかはわからないが、 彼らの言葉による感情表現は、とても面白い。 日本人から見れば、失礼極まりないものも多々あるのだが。 日本人のプレイヤーは、先のラヴァーの話のように、例え不愉快を感じていても なるたけそれを表に出さないようにしている。 しかし英語圏の彼らは、不満があれば即座にそれを訴える。 プレイヤー同士の意見の衝突など、しょっちゅうであるように思える。 端っこから見ていると非常に面白い。 同じくFF11での話である。 私はその日、パーティのリーダーをやっていた。 人を集め、狩り場もろもろの相談をしようと思ったのだが。 一向に返事がない。見事なくらいに皆無言である。 これでは相手が何を考えているのかわからない。 話を振っても、まったく反応が見られない。 黙っているだけで、相手がこのパーティについて陰口を言っているのではないかと言う マイナスのイメージすら湧いてきてしまう。 この際解散してしまおうかと本気で思ったほどだ。 その時自分の友人と一緒にそのパーティにいたため、 何とかその場をしのげたものの、その友人がいなかったら、どうなっていたのだろうか。 考えるだけで嫌な気持ちになってくる。 ゲームですら、このような不愉快感を味わってしまうのだ。 これが現実であれば、さらに辛い思いをしてしまうだろう。 黙っていても何も始まらず、自分も他人も苦しめてしまうのだ。 もっと積極的な意思表示が必要であると考える今日この頃である。
by unnyo8739
| 2004-09-21 16:41
| 日誌叙情駄文
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